話題の道に物を置き車が通れなくなる行為。

並里義明建築研究所

2019年08月02日 23:18

日本で建築物を建てるには建築基準法に従うことになるのです。
細かい話は飛ばし、建物を建てるにはそれぞれの建物が4m以上の道に接する必要があります。

道が無いような土地に建物を建てたいときには位置指定道路という建築基準法上の道路を引っ張ってくることによって建物を建てることを認めようと言うこと。

位置指定道路は緊急車両が通ることができると言うのが条件で建物を建てることはできません。ニュースでも話題の通り、現実は逆手を取り、動かせるものなら置いていいと解釈され物が置かれ車が通れない始末。

そもそも道が無い土地に位置指定道路見かけは一般の道路を引っ張ってくることができるのは大きな土地を持っている方、もしくは土地所有者全員の利益とされることによります。いずれにしても建物を建てることによって大きな利益が得られるからに他なりません。

その後土地はバラバラに売却され、所有者も変わり。一所有者又は協力関係によって設けられた位置指定道路の趣旨が忘れられ、奥の土地の住人が困ることよりも自分の土地の持ち分を確保することが最優先されます。

そもそも建築基準法で接道義務が発生する前に建てられた小路地の家々は存在します。緊急車両が入っていけないリスクはその奥の家だけでなく。火災時には火を消せないことが原因で延焼し、町被害をもたらすことが想像されます。

法的理屈どうこう抜きに、法整備の趣旨を考えれば都市の動脈硬化のような状態です。そのような行為の取り締まりに躊躇しているのもおかしな話です。動かせるものなら大丈夫のようなグレーゾーンを残してしまったのがそもそも誤りです。その間に何人の人が救えるだろうか?それを動かしている間にどれだけ延焼するだろうか?緊急車両は緊急です。梅を干したり、真ん中に自転車を駐輪している場合ではありません。

写真
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並里義明建築研究所/ AYN Architect Yoshiaki Namizato
http://namizato.jp



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