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2017年06月17日

マンションという住宅街、実は日本もどうだろう。。

6/14日ロンドンで起きた火災はメディアで大きく扱われています。70人の人が亡くなった大火災です、ご冥福をお祈りします。不思議なことにメディアの論調は「日本の基準は大丈夫か?」のような内容が多いのですが、厳しい言い方をすると「過去に法律通り建てられた建物はその性能を現在でも維持しているか?」だと思います。先進国はある程度の防火基準は整っているので、新築は問題ありません。

しかし古い建物に関して性能を維持するのはその建物の所有者に委ねられます。世界でも消防法を違反し指摘を受けても所有者の理解や経済的問題により放置されることがあります。事故が起きた後に何度も指摘を受けていたという内容はよく耳にします。

マンションに限らず高層ビルはある意味一つの小さな町でありながら逃げる場所が下しかないので下が火災になると大変危険な場所となります。そのため色々な脱出方法やそのための設備が備わっていますがそれに関してはテレビで分かりやすく解説していたので省略します。

今回のケースに関しては不運が重なっているように思います。外装材に可燃材料が新しく使用されていたことです。

私が見る限り建物がコンクリート等の耐火構造でできていた場合外壁に取りつく仕上に今回イギリスで使われたような可燃物で覆う場合、防火地域でない限り日本でも取り締まる基準がありません。これは日本では外壁面の耐火構造の定義は火を通さないことを目的としていて片側面が燃え広がる分には許容しているようにとらえられるからです。さらに仕上なので工事の前に行政への確認の必要もありません。

今回イギリスで起きたことは日本では無縁とも言いづらいのではないかと私は解釈しています。現行の内装制限だけではなく外装制限も出てくるかもしれません。

---並里義明建築研究所/ AYN---
http://namizato.jp

写真:BBC http://www.bbc.com/news/av/uk-england-london-40269613/london-fire-huge-blaze-breaks-out-in-west-london-flats
マンションという住宅街、実は日本もどうだろう。。




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Posted by 並里義明建築研究所 at 16:26│Comments(0)AYN建築デザイン的観点
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