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2017年07月06日

イギリスのビル火災の詳細

リンクの英語記事はイギリスで起きたビル火災大きな被害の原因は一つと限定はできないものの火が外壁面を早く燃え広がったことを指摘し、外壁の外装材についても紹介しています。
https://architizer.com/blog/the-architects-guide-to-the-grenfell-tower-disaster/

建物はコンクリートの外壁を有していてその上に可燃物である断熱材その上に4.5cmの空気層を挟み外側に3mm厚のポリエチレンを心とするアルミ複合版で覆っている仕様の様です。

現場ではこのアルミ複合版が燃えこの空気層は煙突のように燃え広がるのを助ける結果となったようです。(日本ではポリエチレンを不燃化したものもあるようですがカタログ等の防火規制要確認です。)

ここで重要なのはコンクリートは立派な耐火構造にも関わらず外壁を多くの可燃材で覆うと想像以上の被害を招くということです。

下は国土交通省の資料の抜粋なのですが耐火構造に関して性能は損なわないようですが表面を燃え広がるスピードが速い場合の危険性についてはあまり危惧していないように見えます。

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表面に木材を張ることにより外壁に必要な防耐火上の非損傷性、遮熱性、遮炎性が向上すること が、多くの加熱実験によりわかっている。
「建築物の防火避難規定の解説 2005」(日本建築行政会議編集、2005 年、p.14)では、「告示に 例示された耐火構造(準耐火構造、防火構造、準防火構造も同様)の外壁や軒裏に、表面材として 木材などの可燃材料を張る場合や、外壁に一定の性能を有する外断熱材を施す場合は、それぞれの 構造に必要な性能を損ねないと判断できる」、「認定耐火構造等にあっては表面材を含めた認定が必 要である」とあり、外壁に木材を使用する場合の指針が示されている。
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火災の都度細かく告示で規制され現場、設計者の認識が届かない部分もあるのでカタログ等での防火規制の確認が重要となります。

---並里義明建築研究所/ AYN---
http://namizato.jp

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Posted by 並里義明建築研究所 at 00:15│Comments(0)AYN建築デザイン的観点
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