てぃーだブログ › AYN: › 家づくりに関する知識 › 土地選びのお話
過去の記念動画連続再生

2016年04月05日

土地選びのお話

私は不動産屋ではありませんしかし私なりに知っている知識は土地に関して右も左も分からないような方には有益となることを信じ情報を提供させてもらいます。また、土地の価格だけでは最終的な損得は分かりません。
土地の良し悪しは多くの要素があるため勧めてもある要素ではマイナスでだまされた的な感覚を覚える方もいるかもしれません。この要素は他分野の専門的知識を要するため総合評価は難しいといえます。
余りに多いと混乱するので私なりに主とされる評価柱を以下の3つにまとめました。
 
1.一般的な感覚
2.法律的制限
3.建設コスト増減要素
 
この三つ以外にも損得要素はくれているかもしれませんが分かる範囲で。(不動産との契約に関しての良し悪しもあるかもしれません。自分の目で売主の名前で登記されているか等、別の意味での損得もあります。)
 
1.一般的な感覚は普通にこの場所良いね!値段も良いし!という感覚です。この場所良いねはタクシーやバスの交通利便性、店や病院等の生活利便性、地域が分断される計画はないか等の地域の将来性、公園、学校、塾等の教育的環境、騒音や安全性また地域年齢層等の住環境、医療や福祉そしてごみの収集や公共料金を含む行政サービス。色々調査方法はありますが実際に現場に何回も行って感じる直観も大事です。空地もあって広々として良いかどうかも難しく、突然マンションが建ったら選んだ意味が無くなります。初めからある程度住宅地で埋まっていることが逆に良い場合もあるかもしれません。。
 
2.法律的制限は多岐にわたりますが私に近い分野から話していきます。
日本の国土は都市計画法によりその場所の使用用途を制限しています。国土の内約25%を都市計画区域として国民の9割はそこで暮らしています。人が集中するところにはそれだけ法律的制限も集中し、規模に関わらず建築確認申請を要します。
その区域内に住居、商業、工業系域等の用途地域が決められていて役所で確認することができます。用途毎に建物の規模に物理的制限を加えます。住宅が建てられないのは工業系の中でも工業専用地域のみです。店舗兼住宅等の制限は建築基準法施行令に定められています。
できるだけ大きく建てたいや営業目的での建築の色が濃くなればなるほど制限の理解も重要になってきます。
 
上記の他都市計画区域での制限を紹介します。
建物の敷地は2m以上道路に面していなければいけません。現状が便宜上第三者から一部を使わせてもらって道路に接続している場合には銀行からの融資が受けられないなど契約しては遅い内容もあります。
現在の狭い道は最低4mの道にしようとする法律的内容があり、土地が細い道に接している場合にはそのような道ができるようにバックして塀を建てなければいけません。そのため自分の土地であるにも関わらずその分を道として提供しなければならなくなります。
傾斜地で建物を建てるには基本的にお金がかかりますが法律的に住宅の地下という扱いになると建築基準法の面積制限が緩和されます。
角地だと高さの制限が多くなる分建てられる面積の制限がゆるくなります。
 
3.土地は建設コストに影響を与えるのです。実際には結果でしか分からない部分ですがこのような事が起こり得るという内容です。
 
土地の地面が柔らかいとの分基礎の補強に200万程度掛かることがあります。
傾斜地を擁壁で平らにするには100万単位で増加します。
土地へのアクセスが難しければその分作業の難しさ、作業車の駐車スペースの確保等コストに影響してきます。
 
法律的制限の中で話した都市計画区域では制限が多いので域外で自由に住みたい!簡単ではなく同区域内の中では用途とは別に市街化区域を定めていて行政が生活インフラや公共機関を積極的に計画している地域です。その区域内でも完璧ではないのですがそれ以外ではなおさら自力でインフラを整備しなければいけません。上下水道、電気が敷地まで接続されているかは重要です。浄化槽設置で100から150万の追加。水道引き込みで160万円追加。街から1km電気引いて100万円追加等々。
 
上記の上にさらに防火地域が指定されていた場合には色々と建物の建設コストに影響を与えます。特に道路に近い部分のガラスの値段が3倍になったり、サッシュ自体を防火対応にする必要が出て来ます。木造の場合には色々と屋根や外壁等に制限が加えられ100㎡以上の場合一般の工法での木造住宅が建てられなくなります。
 
 
まとめ
本来簡単に語ることのできない専門的内容を無理矢理語りました。厳密性は欠けますが知識にはなると思います。
土地の選び方とはいえ土地が安いという理由で選ぶと大変なことが起こることは分かってもらえたと思います。同じ形、同じ坪単価、同じ景色でも総費用を考えた場合その場所の影響で逆転したりします。上記の内容はこの二つの土地選ぶの悩む、、と選びきれない時に大きな効果が出ると思います。
 
Presented by AYN設計

土地選びのお話



同じカテゴリー(家づくりに関する知識)の記事
天空との対話
天空との対話(2021-06-13 20:38)

天空との対話
天空との対話(2021-06-13 20:37)


Posted by 並里義明建築研究所 at 17:17│Comments(0)家づくりに関する知識
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。