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2021年07月01日

12階建て集合住宅の一部崩壊事故_原因探る、竣工図面を確認してみた。

昨日投稿と同様「テーブルクロス崩壊」説の動画を発見、近距離で柱の小ささが分る。
動画ではプールデッキがまっすぐ鉛直にパンチングを起こしていることに着目している。私も同じ考えでここが先だと思っている。
https://www.youtube.com/watch?v=eelABltXLJQ

竣工図面を入手できたので気になるところを調べてみた。

基本的に縦に建て増したり、無茶な増築はしていない様子。

建物崩壊部分
先に崩れたあたりの3本の柱のサイズはおおよそ400角。(日本では考えられない細さだが海外では見る大きさ)

プールデッキ部分
プールデッキスラブは厚さ241㎜ パンチグした柱は400x300
そのパンチングを引き起こした部分の柱のスラブ支配領域は最大6.78x7.42m デッキの崩壊した当たりがその最大の部分と重なっている。赤丸部分。
仕上げを変更した可能性も確認したが、竣工時からsimulated keystoneと記され、それなりの仕上げ重量が想定されていたと考えられる。

地下駐車場およびプールデッキの水はきが悪いとの住人や隣人の声がある。
図面を確認すると積極的に水勾配で排水を計画した形跡は無い。

2018年の花壇の防水不備に関して触れた調査報告書がある。
図面を確認すると防水を施し、要所に水抜き穴を設けることと記されている。

防水がそもそも施されていたのか、施されていたけれどひび割れとともに破壊したのか。


建物が崩壊してプールデッキが破壊したとするならば同様に黄色い領域も破壊する必要がある。しかし黄色い部分は崩壊せず残っている。

やはり負担面積の一番大きい部分が破壊し傍の重量のかかっている駐車場部分も破壊。その沈み込みが柱を手前側に引っ張り座屈させたと考えると説明がつく。

パンチングにたいする基準を満たしている前提で言えば。この場合にも問題点は塩害と排水不良による建物耐力の低下が引き起こしたことになる。
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並里義明建築研究所/ AYN Architect Yoshiaki Namizato
http://namizato.jp


12階建て集合住宅の一部崩壊事故_原因探る、竣工図面を確認してみた。



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Posted by 並里義明建築研究所 at 09:17│Comments(0)マイアミ12階建て集合住宅崩壊
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