ネイピア数は掛算の^^

並里義明建築研究所

2020年09月19日 21:48

たまにはイー話もしないといけませんね^^
ネイピア数は自然対数の底として知られ、さらに指数関数は微分しても変化しない2.718…という無限に続く数字。テクニックではなく長年この数字何なのか?と考えて分かったこと書いてみます。

無理数には色々なものがあり、ルート2や円周率は何で無限に続くか分からなくてもその結果は幾何学的にイメージしやすいものが多い。しかしネイピア数だけは見えないのでよく分かりません。

自然界と関係があるだとか色々ぼやけています。また、金利の話と関係があると言われることもあり、eは不思議に見える。統計の標準正規分布式にも登場し、螺旋公式、確率、人口論、半減期いたるところに及び、神秘性まで感じてしまう。

そもそも定義から、、、
e(ネイピア数=2.718…)は不思議な数でも何でもない。
指数関数(y=a^x)は微分すると指数関数になる。しかしそれは
lim[{a^(x+1)-a^x}/h]
倍された指数関数となる。指数関数の中には底(a)を変化すると上の極限が1に収束する指数関数がある。そうなるようなaの値をeと定めているので当たり前の話。
一方上の極限がeになる時eについて式を変形すれば100%金利の連続複利の無限分割した場合の返済総額はe(2.718…)倍を超えないことを表す式になる。

定義を調べるとこの辺は出て来る。上で書いた色々な分野に登場する理由はそのすべてが指数関数の微分積分と関係し、上の極限にかかわる問題が発生するからに他ならない。

指数関数とはそもそも何なのか。同じ数をどんどん掛算すること。2,4,8,16のような倍々、ウサギの増え方、人口の増え方、ウィルスの増殖これらすべては掛け算の連続。つまり掛算の連続する操作で発生することが分かる。そうです答えは「掛け算の連続」する場所にeが発生するのです。

実はこれだけではネイピア数eが使用される必要はありません。実はネイピア数を使用せず、常用対数のみで微分積分を行うことは可能で、難しくも何ともありません。eと同じ役割を果たしてくれます。教科書も常用対数のみで自然対数表が必要無くなる利点も出てきます。eしか使えない固定観念を排除し、定義し直せば簡単です。ネイピア数は指数関数の微分積分に都合が良いという回答だけでは満足いかない私がいたのです。

ではネイピア数が本当の意味で威力を発揮するのは何なのか。ネイピア数を底とした指数関数が微分しても変化しない性質に着目した微分方程式の解法に他ならないと行きつきました。それ以上に高等な数学を知らないのですが、おそらくこの2階斉次微分方程式での特性方程式を利用した解法ほどネイピア数じゃないと無理のような気がします。

2.718に対してこれの何処が自然なのか?そもそも100%金利はあり得ない等数々のネイピア数に対しての疑問がこのような形で私的にはスッキリしたお話です^^長くなりましたがそれではイー連休を^^
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並里義明建築研究所/ AYN Architect Yoshiaki Namizato
http://namizato.jp



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